平井誠のバロックヴァイオリン コンサート情報

高校2年生の初夏

高校2年生の初夏、社会科教室での休み時間、授業の準備?ただ教室に早く着いただけだったのかも知れなかったが、一人座っている横にどかどかとやってきたY君。「おい!平井っ!お前ヴァイオリンやってるんやてなあ、チェンバロっちゅう楽器知っとるか? チェンバロはなぁ フォルテもピアノも出せんのや、でもなぁ バッハが書いたらクレッシェンドが聞こえてくるんや」とだけ言って入ってきたとき同様、彼は教室から出て行った。私がチェンバロに初めて出会った瞬間かも知れない。ちなみに彼がその授業に出ていたかは記憶にない。また彼は2歳年上の同級生で、後日知ったのだが阪神間随一の番長だったとか。今では時々演奏会に顔を出してくれたり、彼の経営する不動産屋の物件紹介の看板に私の演奏会のチラシを張っていてくれたことも。